Delete Me:メンバーが自分で退会(アカウント削除)できる
会員制サイトを運営していく上で WordPress 標準のままだと足りない機能があります。
それは、メンバー・会員自身よる退会機能です。
WordPress 標準のままだと管理者権限を持つメンバーしか退会処理ができません。
毎回毎回、手動で退会処理をするのは手間ですよね。
そのような時に便利な WordPress 用プラグインがあります。
それは「Delete Me」です。
その導入手順から日本語化・使い方と設定などを解説していきます。
Delete Me
Delete Me は、指定したユーザー権限を持つメンバーが、自分で退会(アカウント削除)することができます。
プロフィールページもしくは、ショートコードで作成した専用ページにて可能。
アカウントを削除する前に確認画面を表示できます。
削除処理が実行されると削除させるデータは、以下のとおりです。
- 対象メンバーの情報
- 対象メンバーの全ての投稿
- 対象メンバーのリンク
- コメント(選択可)
アカウント削除時には、管理者にメール通知可。
処理が完了すると指定された URL にリダイレクト可(デフォルトはホーム)。
マルチサイトにも対応。
ログインしていたサイトからメンバー情報などを削除後、
他のサイトに属していない場合は、
ネットワークから対象メンバーを削除することもできます。
記事を作成もしくは更新時点でのバージョン:3.0
マルチサイトでの利用:可
Gutenberg エディターでの動作
Gutenberg エディターに追加される機能は無いので、気にする必要は無いです。
Gutenbergでのショートコードの挿入手順
このプラグインは、ショートコードを使用します。
挿入手順については、下記の記事にて詳しく解説していますので、御覧ください。
Gutenberg でのショートコードの挿入手順 – WordPress活用術
インストール手順
Delete Me をインストールするには 2 種類の方法があります。
下記の URL から ZIP ファイルを入手して、管理画面からアップロードして有効化する。
Delete Me – WordPress.org
もしくは、WordPress.org の公式プラグインディレクトリにリリースされているので、
管理画面からインストールできます。
ダッシュボードから「プラグイン」メニューの「新規追加」を選択し、
プラグイン追加画面右上の検索窓に「Delete Me」と入力します。
検索結果の一番左上に表示されると思うので、「今すぐインストール」をクリックします。
※一番左上に表示されない場合は、上記の画像から探して下さい。
インストールが完了したら、プラグインを「有効化」します。
マルチサイトモードでインストールが完了すると上のような感じになります。
プラグインのインストールに慣れていない方は、
下記の記事にて詳しく解説していますので、御覧ください。
WordPressプラグインのインストール手順を解説 – WordPress活用術
日本語化
Delete Me を有効化した際に日本語化されない場合には、
日本語化用の言語パックを translate.wordpress.org から入手できる場合があります。
WordPress と関連プロジェクト(テーマ・プラグイン)用の翻訳プラットフォームとして、
translate.wordpress.org (GlotPress) が導入されています。
※ボランティアで翻訳されている場合が多いので、
全てのプラグインで、必ずしも日本語化用の言語パックが用意されているわけでは無いです。
また、用意されていても 100% 翻訳されている保証もありません。
日本語化用の翻訳ファイルの探し方は、下記の記事を参照してください。
WordPress公式での日本語化用の翻訳ファイルの探し方 – WordPress活用術
専用メニュー
管理画面の「設定」メニューの中に追加されています。
マルチサイトモードでは、上の位置に追加されます。
使い方
プラグインを有効化するだけでは動作しないので、設定画面から設定を行います。
設定
シングルサイトとマルチサイトでは少し違うので分けて説明します。
シングルサイト
Roles
自分で脱会(アカウント削除)できるメンバーをユーザー権限で指定します。
- Which roles can delete themselves?
ここでチェックを付けた権限をもつメンバーだけが自分で退会できます。スーパー管理者もしくは管理者は選択不可。
Your Profile
プロフィールページで表示させる文言・リンク・ボタンなどを設定できます。
- Link
確認画面へのリンクテキストの変更などができます。 - Confirm Heading
確認画面でのヘッダータイトルとして使用します。 - Confirm Warning
確認画面での警告文に使用します。 - Confirm Password
確認画面で確認のためのパスワード入力フィールドを表示するかどうか。表示する場合には表示ラベルを入力します。 - Confirm Button
確認画面での退会確定ボタンの文字ラベルに使用します。 - Landing URL
アカウントを削除した後のリダイレクト先を指定できます。
初期値:ホーム画面。
空白にすると同じページに留まります。 - Link Enabled
プロフィール画面で退会確認画面へのリンクを表示するかどうか。
チェックを付けるとリンクが表示されます。
Shortcode
ショートコードを使用して、専用ページで表示させる文言・リンク・ボタンなどを設定できます。
- Link
確認画面へのリンクテキストの変更などができます。 - JS Confirm Warning
JavaScript の確認ダイアログで表示するメッセージとして使用します。 - JS Confirm Enabled
JavaScript の確認ダイアログを使用するかどうか。
チェックを付けるとダイアログを表示します。
確認ダイアログが不要であったり、カスタマイズした確認画面を表示させたい場合にはチェックを外します。
- Use Form Instead of Link
リンクの代わりに確認フォームを使用するかどうか。
- Landing URL
アカウントを削除した後のリダイレクト先を指定できます。
初期値:ホーム画面。
空白にすると同じページに留まります。 - Usage
使用できるショートコードの例を載せています。
Multisite
マルチサイトモードの時にのみ有効です。
- Delete From Network
チェックを付けると、ネットワーク全体から対象のユーザーが削除されます。チェックを外すと、現在のサイトからのみ対象のユーザーが削除されます。
Miscellaneous
- Delete Comments
ユーザーが自分自身を削除するときに対象のユーザーの全てのコメントを削除するかどうか。マルチサイトの場合、現在のサイトのコメントのみが削除され、他のネットワークサイトは影響を受けません。 - E-mail Notification
アカウント削除処理が実行されると、管理者宛に通知メールを送信するかどうか。
マルチサイト
ここで有効・無効にするかで少し動作が異なります。
Enabled: The settings on this page affect all sites. Site-specific settings are ignored, except for override attributes in shortcodes.
有効:このページの設定が全てのサイトに影響します。ショートコードのパラメーター属性を除いて、サイト固有の設定は無視されます。
Disabled: Site-specific settings are used on all sites. Settings on this page are ignored.
無効:各サイト固有の設定がそれぞれのサイトで使用されます。このページの設定は無視されます。
以降は、同じなので省略します。
表示例
設定した権限を持つユーザーでショートコードが記述されたページを表示させると、
リンクの場合は、上のような感じで表示されます。
アカウントを削除する権限のないユーザーがページを表示させると、
リンクは非表示になります。
スーパー管理者もしくは管理者の場合には、上のような感じで表示されます。
リンクをクリックすると確認画面が表示されます。、
※上記の画像は Google Chrome の場合。
Use Form Instead of Link にチェックが付いた状態の画面。
ユーザープロフィール画面からもアカウント削除できます。
Your Profile の Link Enabled のチェックを外すと非表示になります。
確認のためのパスワード入力フィールドも表示された状態の画面。
ショートコード
[plugin_delete_me /] [plugin_delete_me]Text inside Shortcode tags[/plugin_delete_me]
上記のショートコードを利用できます。
<?php echo do_shortcode( '[plugin_delete_me /]' ); ?> <?php echo do_shortcode( '[plugin_delete_me]Text inside Shortcode tags[/plugin_delete_me]' ); ?>
do_shortcode 関数を使用すると php ファイルに埋め込むこともできます。
使用できる属性:class, style, html, js_confirm_warning, landing_url