WC Marketplace：マーケットプレイス機能を追加できる
ネットショッピングで使うことが多いサービスの中に Amazon があります。
販売されている商品に注釈で、
「Amazon が販売」と「○○○が販売」というように Amazon 以外の業者が商品の販売をしています。
Amazon は、販売できる場を提供して手数料を徴収します。
このような仕組みをマーケットプレイスと言います。
リアルな場面だと、
お祭りとかで露天商が主催者に出店料を支払って露店を出す。
そして、露天商は、お祭りに来た人に物を売る。
というようなイメージでしょうか。
自分のサイトでもマーケットプレイスのような仕組みを導入したい事もあるでしょう。
そのような時に便利な WordPress 用プラグインがあります。
それは「WC Marketplace」です。
そのインストール手順から日本語化・使い方と設定などを解説していきます。
WC Marketplace
WC Marketplace は、「WooCommerce」 にマーケットプレイス機能を追加できます。
マーケットプレイス以外の機能は、「WooCommerce」の機能を利用するので、
素早く簡単にマーケットプレイスサイトを構築することができます。
販売する商品の登録は、販売者が独自に登録することができますが、
管理者が代行で登録することも可能です。
販売者が独自に登録する場合には、管理者が商品内容を確認・承認しないと販売できないようすることができます。
販売者から徴収する手数料は、全ての販売者から一律で徴収できる以外にも、
販売者別もしくは商品ごとに設定することができます。
販売者の売上や販売者に支払った報酬をレポートや報酬画面で確認することができます。
日本語化対応もされています。
記事を作成もしくは更新時点でのバージョン：v 1.9.8
マルチサイトでの利用:不可
インストール手順
下記の URL から ZIP ファイルを入手して、管理画面からアップロードして有効化するか
WC Marketplace – WordPress.org
もしくは、WordPress.org の公式プラグインディレクトリにリリースされているので、
管理画面から入手できます。
ダッシュボードから「プラグイン」メニューの「新規追加」を選択し、
プラグイン追加画面右上の検索窓に「WC Marketplace」と入力します。
検索結果の一番左上に表示されると思うので、「今すぐインストール」をクリックします。
インストールが完了したら、プラグインを「有効化」します。
プラグインのインストールに慣れていない方は、
下記の記事にて詳しく解説していますので、御覧ください。
WordPressプラグインのインストール手順を解説 – WordPress活用術
日本語化
WC Marketplace は、日本語化対応がされているので、有効化するだけで日本語化されます。
日本語化されない場合には、日本語化用の言語パックを translate.wordpress.org から入手できる場合があります。
WordPress と関連プロジェクト（テーマ・プラグイン）用の翻訳プラットフォームとして、
translate.wordpress.org (GlotPress) が導入されています。
※ボランティアで翻訳されている場合が多いので、
全てのプラグインで、必ずしも日本語化用の言語パックが用意されているわけでは無いです。
また、用意されていても 100% 翻訳されている保証もありません。
日本語化用の翻訳ファイルの探し方は、下記の記事を参照してください。
WordPress公式での日本語化用の翻訳ファイルの探し方 – WordPress活用術
各種設定
専用メニューとして、
「WooCommerce」メニューの中に「WC Marketplace」と「報酬」が追加されて、
「レポート」や「設定」にも一部項目が追加されています。
WC Marketplace
一般設定
一般オプション
- 基本の報酬額(%)
商品販売のために各販売者に支払う基本報酬率を設定します。これとは別に販売者毎に独自の手数料を設定したり、個々の商品の報酬を設定できます。 - 登録
メンバーが登録の際に販売者になることを許可したり、販売者契約を手動で承認する時にチェックを付けます。 - 税金
販売者に商品ごとに税金を徴収するかどうか。 - 送料
販売者が商品ごとに送料を設定するかどうか。
店舗オプション
- 店舗 HTML
販売者のショップ説明に HTML を有効にするかどうか。販売者のアカウント編集から個別に有効・無効を切り替えられます。 - 販売者店舗ページ
URI の単語を 1 つ入力します。販売者の店舗 URL は、yourdomain.com/vendors/store-name/ になります。 - 店舗ヘッダー
販売者の店舗ヘッダーを有効にするかどうか。 - 販売者表示名
店舗で販売する時に表示される名称を選択します。 - 販売者
販売者のラベルを有効にするかどうか。 - 販売者ラベル
ここで入力された文言は、サイトとメールで利用します。 - 販売者情報ラベル
商品ページの販売者情報タブのタイトルを設定できます。
商品ページ
商品追加ページ設定
商品を追加する時に全ての販売者から隠す情報や項目を設定できます。
スタイルシートには、独自の CSS を追加することができて、
販売者の商品追加・編集ページにて使用されます。
機能
権限
注文
- 注文を表示
注文毎に名前・メールアドレス・住所などの顧客情報を表示するかどうか。 - コメントを表示
注文に関する販売者の全てのコメントを表示するかどうか。 - コメントをソウシン
注文に関するコメントを送信するかどうか。 - メールアドレスを表示
注文の詳細でのメールアドレスの表示をするかどうか。 - 商品の受注 CSV ファイルをエクスポートする
販売者が商品の注文情報をエクスポートできるようにするかどうか。
レポート
- バックエンド販売レポートを表示する
非推奨。 - フロントエンドの売上レポートを表示
販売者のダッシュボードに売上レポートを表示するかどうか。
商品ページ
- 商品の送信
販売者に新商品の登録を許可するかどうか。許可しても管理者が承認する必要があります。 - 販売中商品の編集
販売者が承認された商品の情報を編集可能にするかどうか。編集された情報は、承認作業を経ずに即反映されます。 - 承認不要の商品を送信する
承認不要の商品登録を許可するかどうか。
Pages
ページ構成
販売者ダッシュボード・店舗設定・注文ページ・販売者規約を表示するページを設定します。
Payments
PayPal Adaptive スケジュール
販売者に支払う報酬の決済スケジュールを設定できます。
即時決済もしきはスケジュールによる決済が可能です。
支払いが行われる度に WooCommerce 管理者にメールするようにできます。
報酬
注文された商品・販売者・報酬・送料・税金・合計などが確認できます。
レポート
WC Marketplace
概要
販売者ごとの報酬
商品ごとの報酬
報酬合計
設定
決済方法
PayPal アダプティブペイメント
PayPal アダプティブペイメント決済は即座に販売者に手数料を支払うことができます。
また、スケジュール/手動方法で販売者に手数料を支払うためにも使用されます。
※いずれも有効な場合のみ
WC Marketplace Test Gateway
メール
WooCommerce のメール設定と少し変更されています。
商品
商品登録（管理者）
商品登録画面で報酬タブが追加されています。
販売者を指定し、商品ごとに報酬を設定したい場合に個別に設定できます。
ユーザー
メンバー権限
WC Marketplace を有効にすると「販売者」と「承認待ち販売者」が権限に追加されます。
販売者プロフィール（管理者権限時）
販売者用ダッシュボード
メディア
商品
管理者の商品登録画面とほぼ同じです。
報酬タブが無いのと「公開」ボタンが「レビュー待ちとして送信」に変更されています。
売上レポート
店舗での売上レポートを確認できます（有効時のみ）。
プロフィール
各種プロフィール情報を設定できます。
店舗設定
PayPal アドレス・店舗名・販売者情報・店舗詳細を設定できます。
注文
注文を一覧で確認できます。
店舗表示時の専用メニュー
vendor ダッシュボードを選択した時の画面（一部）